【第6章】撮影使用設備
撮影のシステム構成は以下。
【ビデオカメラ】
上手固定 iPhone8
センターハンディ iphone 11
センター固定 ipad air
下手固定 iPhone6 plus
ドラム固定 iPhone6
【音声収録】
通常ライブと同じマイクセッティング。
【CHIIのセッティング】
ボーカル SHUREワイヤレス SM58
ベース Anpeg SVT7Pro ラインではなくアンプ直
ドラム 1バス1タム1フロア
の基本的セットに同期用の音源(ローランドMTR)
アウトは4回線。
アウトの内容は2MIX、Voコーラス1ch、クリック(レーテンシー誤差を無くすためPA 卓経由でドラムリターン専用)。
2mixはギタートラックと他の上物(鍵盤系とストリングス)はMTR側でバランス調整可。
□照明
ライブハウスは基本的に開演時にステージに目が向き、空間を感じるため暗い。一方テレビの収録スタジオは驚くほど明るい。シンプルに必要なことだけ書くとビデオカメラ的には暗いよりは明るい方が得意。
業務用ビデオカメラなら調整すれば良いが、今回はiPhone撮影なので【暗い】はあまり得意ではないと認識してほしい。
今回コロナ禍、真っ只中『密』を防ぐ観点からも実験ライブは『照明固定で良い』と判断した。
決めてのポイントとしてはマルチカメラの映像は引き以外は明るさがあれば、そこまで照明は必要ないのではないか?という予想もあった。
【第7章】実際の撮影
ビデオカメラの振分は先の通り。
CHII実験ライブのMCにも語られているが、この日の人員はCHIIメンバーの3人、センターハンディカメラ担当するCHII スタッフの村田さん、そしてバラ店長、彼は音響、照明全てのセッティングを担当。リモートで弊社スタッフ2名が待機対応という考えられる最少数設定でおこなう。
もちろん検温、うがい、手洗い、消毒も実行。
モルガーナは客席フロアとステージの高さ差が15センチ程度。
今までモルガーナで撮影されてきたライブやMVを多少見させていただいたが、正直なところピンとこないものが多かった。
撮る側の人の感想を聞くと
「ステージが低いから良い画が撮れない」
と言う声があったようだが、【第1章】に記載した通り「ビデオカメラは正直である」これは本来の人間の視点ではなくてもビデオカメラが見たものを正直に撮ってくれる。
ちょっと専門的な用語で言えば【カメラアングル/カメラをセットする高さや向き】で見えるイメージは全然変わってくることを覚えていてほしい。
細かく書くと切りがないし初心者向けではないのでシンプルに水平アングル(アーティストの目線位置)、上からのハイアングル、下からのローアングルの3種。
一般的にライブ撮影にはローアングルのほうがシュッとして見え、ハイアングルはキュートに見える。
◯各カメラのアングル設定。
上手固定 iPhone8 →ローアングル
センターハンディ iphone 11→水平アングル
センター固定 ipad air→水平アングル
下手固定 iPhone6 plus→ローアングル
ドラム固定 iPhone6→ハイアングル
当初センター固定はアイ(目)ポジションの水平アングルを予定しセンター立ち位置のボーカルのバストアップの固定映像を考えセットしたが、その映像で固定するとフレームアウトしちゃうことがわかり、全体映像になった。
この場合、本来ならローアングルに切り替えるべきであった。少人数での撮影ゆえに起こった失敗である。
もう一つの失敗、普段iphoneで業務としてバンドの固定映像を撮影することはない。固定の場合、業務用ビデオカメラにしっかりした三脚を使用するのだが以前より軽くなったとはいえある程度重量のある業務用ビデオカメラと異なり軽量化が進むスマホ。
サンプル映像の映像の揺れは軽量なスマホゆえに発生したトラブル。解決には重りを利用し改善するしかないであろう。
また通常は撮影時に編集点を入れておくのだが、民生機、スマホのため音声以外で入れても映像データのサムネイルは自動生成のため(設定方法があるのかもですが)ここはのちに苦労する。
また今回唯一のハンディ撮影を担当する人間のチョイスは「撮影アーティストの曲を知っている」ということ。どの瞬間にどこにビデオカメラが向くべきなのか知っていることは必要なスキルの一つだと思う。
以上の注意点で撮影は行われた。
追記だが、今回の固定カメラのセッティングはこちらの指示に沿って現場でBara君とCHIIスタッフの村田さんにて行われた。
センター固定のアングルや上手カメラの照明逆光は専門家がいれば回避できたであろうが、失敗も貴重な経験なので良しとする。また、音はPA卓でバランスを作るライン収録だったので歌う時とMC(トーク)の入力レベルに大差が発生。その部分の設定にミスがありMC 部分はエアー(会場生音声をスマホ収録)を使用している。
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『設備投資0円、スマホ使ってマルチカメラで出来る有料ライブ配信方法』
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●【第4章】コロナ禍を生き残るために~【第5章】なにを切り捨てるか?
●【第6章】撮影使用設備~【第7章】実際の撮影
●【第8章】編集準備~【第9章 編集】
●【第10章 映像公開】